過去に、無理な相続税対策が横行した時代がありました。バブルの頃の話です。
その代表が、借金をして不動産投資をするというものでした。相続対策で不動産に投資する最大のメリットは、時価と評価額の差が大きいことです。それに加えて借金をすれば、負債額を相続財産から差し引くことができます。
借り入れをしてほしい金融機関の熱心なすすめもあり、急激な地価上昇で相続税が払えなくなるのをおそれた土地所有者などが、先を競うようにこの相続税対策をしました。
しかし、それから間もなくバブルが崩壊。投資用不動産には買い手がつかず、賃貸マンションには空室が目立つようになり、無理な相続対策に走った人たちには、資産価値が大幅に下落した不動産と借金だけが残されたのです。
– キャピタル・アセット・プランニング代表取締役社長 北山雅一 氏